熱中症・脱水とスポーツドリンク3
- Hiroshi Fushki
- 2020年8月4日
- 読了時間: 2分
今日は関東から九州まで危険な暑さになる予報です。ムリは絶対禁物です。
前回の続きで、スポーツをガッツリした時に、通常濃度のスポーツドリンクを受けつけず薄いモノを欲する状態の解説の続きです。
この状態はお子さんのワガママなのではなく、もう身体が本能的に拒否反応をしているので仕方がないのです。舌には無数のセンサーのようなもの(受容体)があり、脳へその刺激を伝えています。塩味や甘みも舌のセンサーが感知して、脳にシグナルを送るので味として認識します。身体でたくさんの汗をかいてミネラル不足になると、それに応じて通常の濃さであっても舌で感知した味を脳が「濃い」と感じるようになります。少し運動した後の食事で味が濃く感じ「いつもよりおいしい」と感じる感覚です。さらにミネラルが欠乏すると、通常の濃さのミネラル分が身体の内部よりもより濃い状態になるため、脳が「濃すぎるから吐き出せ」と指令をする。これが、強い運動をした後にスポーツドリンクを飲んだ時の反応です。好みではなく、脳の反応ですからどうすることもできません。
では、大量のミネラルを失った状態で通常濃度のスポーツドリンクを飲むとどうなるのか。身体の中には、全てのものを「平均化しよう」とする力が働くので、おなかの中(胃や腸)に入ってきた濃いスポーツドリンクを薄めようとして身体の中から水分が出てきてスポーツドリンクを薄めようとします。水分を取っているはずなのに、身体の中では脱水が進んでしまうのです。それを防ぐために脳は濃いスポーツドリンクを吐き出すように指令を出すのですね。
今回は少し難しい内容でしたが、次回は逆に真水を飲んだ時のことについて考えたいと思います。
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